こんばんは、宮原那由太です。
CD不況という言葉ができてから結構長い年月が経ちましたね。
今でも、2000年代頭をピークに、CDが100万枚以上売れるということが少なくなっていますし、現代で売れているCDだって、握手券などの付加価値があるから売れているということを否定できないでしょう。
しかし、「CDが売れない」、もっと言えば「楽曲が売れない」というのは、「音楽が売れない」ということとイコールではないと思います。
僕は、最近の音楽が好きな人は、「音楽を聴く」のではなく、「音楽を演奏する」側になっているんじゃないかと思います。
ここ数年、「けいおん!」などの影響もあってか、演奏をするというハードルはすごく下がっていると感じます。
楽器屋に行けば、初心者用のエレキギターは1本1万円以下で買えたりする。
このくらいの低価格なら、だれでもすぐに楽器を手に入れられるし、自分がプレイヤーになることができる。
そして、演奏というのは楽しいものです。
自分の体で楽器を操って音を出すのはものすごく楽しい。
もちろん難しいけど、だからこそ達成した時は辞められなくなるし、さらにその楽器の魅力にはまっていく。
また、音楽のレッスンなども、昔のようにピアノ教室だけではなく、ギター、ベース、ドラム、シンセサイザーなど、大人初心者向けの教室も沢山開かれている。
自分が楽器を買い、演奏を習うというのは、ものすごくインフラが整っているのです。
音楽が好きな人は、音楽を聞くところを通り越して、音楽を演奏する方に行ってしまう。
音楽好きは、同時にプレイヤーであることが多くなる。
だから、ライブを見に行くのも音楽をやっている人の割合が高くなると思う。
CDはレコードショップで買うものではなく、ライブハウスで売るものになってると思う。
他人の音楽にお金を払うより、自分の音楽にお金を払うことの方が多いかもしれない。
音楽が好きな人は、音楽をやっている。
だから、音楽が売れなくなったんじゃない。
音楽は、聞きたい人よりも、むしろやりたい人が買うものになってきた。
CDよりも、楽器を買うようになってきた。
ただそれだけのことなんじゃないかなって、思います。
(個人的な主観で確証はありません)