こんにちは、みやびぃです。
昨日の記事、沢山の方に読んでいただけたようですごく嬉しいです。
詳しくはこちらへ。
まだまだ自分のやりたいと思っていることを、
自分で文章にするには時間が足りないので、
内容については年明けにお伝えします。
で、自分のやりたいことを実現するために必要なツール、
また、営利非営利問わず、自分の今後の音楽活動に必要になるであろう、
アイテムを手に入れたので、久しぶりに機材紹介をしようと思います。
Roland
CS-10EM
です。
さて、これは一体何に使うものでしょうか?
「え、イヤホンでしょ?」
はい、確かにイヤホンです。
しかし、イヤホンはこの製品の半分しか表していません。
見てみて下さい、
コードが2本出ています。
通常のイヤホンなら一本しか出ていませんね。
実はこのCS-10EM、
マイクなんです!!!
この、イヤホンとして音が出るとこの逆側、
この部分がコンデンサマイクになっているのです。
つまり、2本のコードは、
再生した音をイヤフォンに送る「聞くためのコード」と、
マイクで録った音をレコーダーに送る「録るためのコード」だったのです。
使う時はこのように、
耳の部分にマイクが来るようにセットします。
通常のイヤホンと同じ装着法です。
このCS-10EM、どのような用途に使うのかというと、
いわゆる「バイノーラル録音」というものに使います。
バイノーラル録音とは、簡単に言うと、
人間の耳の位置にマイクをセットして録音する方法です。
これにより、人間が実際に聞いている音を録音することが出来ます。
人間は、
音が聞こえた時、
その音がどこで鳴ったかを判断することができますね。
「左から鳴った」とか「右から鳴った」とか。
さらには、「前から鳴った」「後ろから鳴った」
「上から鳴った」「下から鳴った」というのも分かります。
しかし、不思議だと思いませんか?
人間は耳の中の鼓膜に空気の振動が届いて、
それを音として認識する。
つまり、耳の付近にどういう空気振動があるのかしか聞いていません。
それなのに、左右の音はともかく、
前後・上下から音が来ていることを、
どうやって区別しているのでしょうか?
実は、
音が耳に到達する前に、
自分の頭とか、
体とか、
耳とかで、
複雑に反射し、
耳の中に入る音に様々な影響を及ぼし、
それを人間が「音の方向」として認識しているのです。
難しい言葉でいうと、頭部伝達関数とか、HRTFとか言ったりします。
つまり、人間が本来聞いている音を録音するためには、
人間の鼓膜の部分にマイクが必要なのです。
きちんとしたバイノーラル録音をするためには、
ダミーヘッドという、人間の頭部に見立てたものを使うこともあります。
しかし、ダミーヘッドはとても高価であり、
ものとしても大きく持ち運びに適さないため、
購入することは現実的ではありません。
そして、それを簡易的に実現するために、
リアルヘッドでの録音という方法があります。
つまり、自分の耳にマイクを突っ込んで録音しちゃえ、
という方法です。
実際にこのバイノーラルマイクは、
鼓膜の位置ではなく、耳から少し飛び出したところで収音するので、
本当の意味でのバイノーラル録音にはならないかもしれません。
しかし、人間が実際にどんな音を聞いているのかを、
擬似的に再現するには最善の方法といえるでしょう。
実際このCS-10EMは、実売価格1万円を切っているので、
比較的簡単に導入することができます。
このバイノーラル録音、
今まではフィールドレコーディングなどの、
一部のマニアな方々への需要が多かったです。
しかし、先日記事で書いたように、
CDが売れなくなり、ライブのような体験型芸術が主流になるこれからは、
臨場感を表現する方法としてもっと地位を高くしていくと信じています。
更に、今現在はiPhoneやiPodで音楽を聞く人が増え、
イヤホンを使った音楽聴取がかなり増えました。
このバイノーラル録音は、イヤホン・ヘッドフォンでの聴取が前提になるため、
今後はどんどんバイノーラルミュージックが増えていくと思っています。
さて、このバイノーラルマイクですが、
マイク単体では録音はできませんね。レコーダーが必要です。
レンズがあってもカメラがないと写真が撮れませんからね。
レコーダーに関しては、また次の記事で紹介したいと思います。
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Roland「CS-10EM」 バイノーラル録音とは
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