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Channel: 音楽活動を一生続けるためのヒント集 音楽専門カメラマン宮原那由太のブログ
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非・被災地での活動自粛は、天災による二次災害かもしれない。

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こんにちは、音楽撮影プロデューサーの宮原那由太です。





昨日、熊本で大規模な地震がありました。
僕も7年間九州に住んでいた身としては、九州の方々の安否は心配です。




被災地の方々の為に出来ることはたくさんあります。
募金を出すのもいいですし、有益な情報を提供するでもいいし、物理的に可能ならボランティアとして現地に行くこともできるでしょう。



そして、東日本大震災の時にも感じたのですが、この自然災害を受けて、被災地でないところで「活動自粛」を行う方々が多々いらっしゃると思います。
例えば有名人の方が地震と関係ないツイートをすると「こんなに大変な時に不謹慎だ」という意見が必ず散見され、そのツイートを削除したりする人もいます。
また、地震で大変な地域があるから自分たちがエンターテイメントをしていてはいけないと、前々から計画していたライブを取りやめにするという決断をするアーティストもいたと記憶しています。




僕は思います。
非・被災地での活動自粛は、天災による二次災害なのではないでしょうか。



被災地はもちろん大変ですが、それが非・被災地の活動を止める原因にはならないと思うのです。
その活動が止まってしまうと、あなたの活動を楽しみに待っていてくれていた多くの人に、その価値を提供できなくなってしまう。
天災が起こらなければ、届けられていたはずのその価値が届けられない。
これは、まぎれもなく、その天災よってあなたの活動が止められたことになってしまう。
そういう意味では、「二次災害」といっても差し支えないと思います。





もちろん、被災地のために何かしてあげたい、自分に何かできることはないか、それを探すことはとても大切です。
しかし、それ以上に、それ以外の地域の方の活動を止めてしまうことは、この社会にとって大きな損失になるのではないでしょうか。




天災に負けない社会を作らなければいけません。
そのためには、被災地の支援はもちろん大切ですが、非・被災地が、被災地の分まで元気に、通常の活動、仕事などに取り組んで、日本が、活気あふれる国であり続けるようにする、そうしなければいけないのではないでしょうか。
そして、非・被災地のパワーが常に100%に保たれていれば、被災地の支援もそのエネルギーに乗って、より大きな力を使うことができるんじゃないかと思います。




目の前の仕事に集中する。
今求められているものを、求めている人にきちんと届ける。
ミュージシャンなら、誰かが聞きたいと思っている音楽をきちんと演奏する。
それが、活動自粛という二次災害を引き起こさないための、日本が元気であり続けさせるための、一番の方法なんじゃないかと思います。




天災は、今回に限らず、今後も絶対に起こります。
それは避けられない事実です。
しかし、そんな天災によって、活気が失われないように、被災したところがすみやかに復興に迎えるように、そんな体制を作っていくために、非・被災地の皆さんは、自分の活動を止めないでほしい。
それが、この社会を強く保つために必要な気持ちなんじゃないかと思います。
本当の意味で、天災に屈さない、そんな、屈強な国になっていくことを願います。

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