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Channel: 音楽活動を一生続けるためのヒント集 音楽専門カメラマン宮原那由太のブログ
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お金を貰うのか払うのかは「動機の量の差」による

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普段、僕はお金を貰って映像なり写真なりの撮影をしてる。
フリーランスとしてメインの仕事なので、それは当然のことではあるのですが。
 
 
 
 
実は先日、僕は「お金を払って」写真撮影をしてきた。
それは、いわゆるアイドルの撮影会。
何年か前からツイッター上で気になっていたアイドルさんがいまして、その子がユニットを卒業するというタイミングで撮影会が行われるということで急きょ参加してきました。
そこでは、僕はお金を払って写真撮影をした。
普段はお金を貰って撮影している僕が、お金を払いました。
 
 
 
 
 
 
写真撮影という、同じ行為をとっても、お金を貰ってやる場合と、お金を払ってやる場合があります。
音楽活動もそうだと思いますが、お金を払ってやる音楽と、お金を貰ってやる音楽というのがあると思います。
なぜ、同じ行為なのに、お金を貰う場合と、お金を払う場合があるのか。
 
 
 
 
 
それは、「動機の量の差」によるんじゃないかと思う。
 
 
 
 
 
 
写真撮影の場合、僕は確かに「写真を撮りたい」と思っている。
しかし、それ以上に依頼主の方が「写真を撮られたい」と思っている。
なぜなら、CDのジャケット写真がほしかったり、フライヤーやHPに使うアーティスト写真がほしかったり、SNSに掲載するためのライブ写真が欲しかったりするから。
それは、僕の「写真を撮りたい」という動機より大きい。
そして、その大きさの差が、そのまま金額になって、より大きな動機を持つ依頼主から、僕の方に渡される。
 
 
 
 
 
しかし、アイドルの撮影会はどうかというと、アイドルは「撮られたい」と思っているとは思うが、それよりも僕の「撮りたい」という動機の方が大きいのだ。
何故撮りたいか。撮っている間にその子とおしゃべりしたり、自分の好きなポジションでのその子の写真が手に入ったり、何よりその撮影をしている時間が楽しいと思えるから。
その時は、確実に僕の動機の方が大きいから、その差であるお金は、僕からアイドルの側にいく。
 
 
 
 
 
 
音楽活動の場合、自分が「演奏したい」という動機と、お客さん全員の「演奏を聴きたい」という動機の総量を比べてみればいい。
もし、お客さん全員の「演奏を聴きたい」という動機の方が大きければ、お金はお客さんからあなたにわたる。
しかし、もしお客さん全員の「演奏を聴きたい」という動機よりも、あなたの「演奏したい」という動機の方が多ければ、お金の流れは逆になる。
正確に言うと、あなたの「演奏したい」という動機との差額は、ライブハウスへの「ノルマの不足分」の支払いという形になるのだ。
 
 
 
 
 
 
写真撮影には、「相互無償」というやり方もある。
撮る側の動機と撮られる側の動機が同じ場合、カメラマン代もモデル代もお互い出さずに撮影を終える。
それは動機の量がそろっているから、お金が発生しないのである。
もし、どちらかの「撮りたい」「撮られたい」が多くなれば、そこの差を埋めるのがお金になる。
 
 
 
 
 
音楽活動をしてお金を貰いたいのに、お金を払ってばかりのミュージシャンは多いと思う。
それは、あなたの「演奏したい」という動機の方が大きいからじゃないか。
全お客さんの「演奏を聴きたい」という動機の量よりはるかに大きいのだ。
だから、あなたはお金を払うことで、演奏することができている。
音楽をやってお金を貰いたいと思うなら、「演奏を聴きたい」というお客さん側の動機の総量を大きくするより他はない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
え、「どうやってそれをやるんだ?」だって?
 
 
 
 
 
それを必死に考えるのが、音楽活動なんじゃないのかい?(・∀・)

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